IEEPA関税の停止と今後の展望
Client Alerts
March 2, 2026
By: Debbie Berman, Kate Abendroth, Rachel K. Alpert, David Robbins, Christopher Tompkins, Aaron R. Cooper
連邦最高裁判所は、2026年2月20日、Learning Resources, Inc. v. Trump(事件番号24-1287)およびTrump v. V.O.S. Selections, Inc.(事件番号25-250)において、6対3の多数決で、国際緊急経済権限法(IEEPA)により米国大統領には関税を課す権限が与えられているものではない旨を判示する画期的な判決を下した。同日、トランプ大統領はIEEPAに基づく関税を撤回し、各省庁の長に対し「実務上可能な限り速やかに」これらの関税の徴収を「停止」するよう指示する大統領令を発令した。
IEEPA関税については停止が進められているものの、異なる法的根拠に基づく他の重大な関税が引き続き適用されていること、そして大統領が既にIEEPA関税に代わる新たな関税を課す意向を表明していることを念頭に置く必要がある。さらに、既払い関税の還付手続については依然として不透明であり、複雑なものとなる可能性がある。これらすべてが解決されるまでの間、IEEPA関税の影響を受けたサプライチェーンやその他の契約を見直すことで、払い戻しの請求や受け取りに関する権利・義務について把握し、将来的に新たな関税が課される可能性に備えることが重要である。
連邦最高裁判所の判決
連邦最高裁判所の多数意見は、IEEPAは大統領に関税を課す権限を与えるものではない、と結論付けた。また、同裁判所は、IEEPA関税に関する異議申立ては国際貿易裁判所(CIT)の専属管轄権に属することを確認し、そのため、Learning Resources訴訟については、管轄権の欠如を理由に却下すべきとの指示と共に連邦地方裁判所に差し戻した1 。さらに、3人の連邦最高裁判所裁判官(ロバーツ首席裁判官、ゴーサッチ裁判官、バレット裁判官)は、IEEPAが「関税(tariff)」や「義務(duty)」という言葉を使用していないこと、政権が「ほぼ無制限の権限」を主張していることを考慮すると、政権による解釈は重要問題の法理に違反している、と判断した2 。それに対し、カバノー裁判官、トーマス裁判官、アリト裁判官は、IEEPAの「輸入を規制する(regulate . . . importation)」という文言は歴史的に関税についても含意したものであり、また、重要問題の法理は外交問題の文脈では適用されないと主張して、反対意見を示した3 。連邦最高裁判所は、IEEPA関税に基づいて徴収された関税の還付について言及はしたものの、実際の還付の有無やその方法については判示しなかった。
連邦最高裁判所による当該判決から間もなく、2026年2月24日、V.O.S.訴訟の原告らは、CITに対し、すべてのIEEPA関税の恒久的な差し止めを求める恒久的差止命令の申立てをした4 。また、当該原告らは、連邦裁判所にも、この命令を速やかに発令するよう求める申立てをしたが、政府はこれに反対した。3月2日、連邦巡回区控訴裁判所は、政府の反対にもかかわらず、連邦最高裁判所の判決を待つ間審理が保留されていた関税還付訴訟の審理手続をCITが開始することを認める命令を承認した。
影響を受ける関税について
連邦最高裁判所の判決は、IEEPAに基づいて発令されたいわゆる「解放の日」関税(Liberation Day tariffs)にのみ影響を及ぼすことに留意する必要がある。具体的には、連邦最高裁判所は、当初フェンタニル/オピオイドの国家非常事態を踏まえた中国、カナダ、メキシコを対象とした関税(大統領令14193号、14194号、14195号、関連命令)、貿易不均衡緊急事態を根拠に課された全世界10%の「ベースライン関税」や各国固有の「相互」関税率(大統領令14157号および関連命令)を含む、IEEPAに基づいて課された関税のみについて、無効と判断した。
連邦最高裁判所の判決は、他の法令によって課された関税に影響を与えるものではない。例えば、鉄鋼、アルミニウム、自動車、自動車部品などに対する通商拡大法第232条に基づく関税は引き続き有効である。中国製品への関税などの特定の国からの製品を対象とする通商法第301条に基づく関税、通商法第201条に基づくセーフガード関税についても同様である。
さらに、連邦最高裁判所の判決と同じ日に、トランプ大統領は1974年通商法第122条に基づき、輸入品に新たに10%の関税を課すと発表した5 。同法第122条は、大統領が「米国の大規模かつ深刻な国際収支の赤字(large and serious United States balance-of-payments deficits)」に対処するため、一時的な輸入に係る追加料金を課すことを認めている6 。その後、トランプ大統領は同法第122条に基づく関税を15%に引き上げると発表し、また、数多くの適用除外措置を検討してきた。
さらに、政権が1974年通商法第122条および第302条、1962年通商拡大法第232条、1974年通商法第301条、そして1930年関税法第338条7 に基づき追加関税を設定しようと試みる可能性も否定できない。これらの条項では、いずれも、議会または行政機関による手続が義務付けられており、そのような制約が存在することが、政権が当初これらの条文を利用しようとしなかった理由とも考えられる。カバノー裁判官が反対意見で指摘したように、連邦最高裁判所の決定は、これらの代替的な権限を考慮すると、大統領が「誤った法令を選択した」ことを意味するにとどまり、「今後、大統領が関税を発令する権限を実質的に制限するものではない可能性がある」8 。
IEEPA関税の還付方法は依然として不透明
連邦最高裁判所の判決では、既に徴収されたIEEPA関税が還付されるか否か、また、どのように還付されるかについては言及されていない。このことは、カバノー裁判官が反対意見で、「連邦最高裁判所は本日、政府が輸入業者から徴収した数十億ドルを還付すべきかどうか、また、還付すべき場合にはどのように還付すべきかについて、何も述べていない」と言及したとおりである9 。CITは、連邦最高裁判所の判決が確定次第、還付手続をどのように開始するかを決定すると表明している10 。
以前の訴訟において、政府は、IEEPA関税が最終的に違法と判断された場合には、「判決後に発生する利息を含めて原告に返金する(will issue refunds to plaintiffs, including any post-judgment interest that accrues)」ことについて同意していた11 。これは、指定された当事者だけでなく、「現在および将来、同様の立場にある原告(current and future similarly situated plaintiffs)」全員に適用される12 。既に輸入業者から、CITに還付を求める訴訟が900件以上提起されている13 。
IEEPA関税を実際に支払った輸入業者のみが、米国政府に直接還付を求めることができる。しかし、サプライチェーン上の他の事業者においても、還付金を受け取る契約上の権利を有する可能性があり、自らの利益を守るために直ちに措置を講じるべきである。
IEEPA関税の影響を受けた企業が直ちにとるべき次のステップ
米国政府にIEEPA関税の還付を請求できるのは、実際にIEEPA関税を支払った輸入業者のみであるが、サプライチェーン内の他の事業者も、還付を受ける権利があるかどうかを検討すべきである。具体的には、すべてのサプライチェーン内の事業者は、下記に列挙する事項を実施すべきである。
- (価格またはその他の方法で転嫁された可能性もある)IEEPA関税の対象となったサプライチェーン関係を特定し、また、サプライチェーン内のどの事業者がIEEPA関税を支払ったかを特定する。
- 契約書、発注書、受領書、船荷証券、その他の出荷書類、請求書、支払記録など、該当する取引に関する関連文書を保管・収集する。
- 契約書類を精査し、関税を負担した事業者、無効な関税について支払われた金額の還付や相殺に関する条項の有無、サプライヤーに対して還付申請を行うことを義務付ける可能性のある条項の有無を特定する。場合によっては、関税が最初に課された際に実施した分析を再検討する必要がある。当事務所の経験では、過去の契約において、サプライヤーにて関税を吸収し価格を据え置くことが、明示的または黙示的にどの程度規定されていたかは、契約内容によって異なる。さらに、過去1年間の出来事を踏まえ、多くのサプライチェーン関係者は、過去の契約における関税の取り扱いについて合意したり、直近の契約や契約書様式に関税コストに関する条項を盛り込んだりすることで対応している。
- サプライヤーと協議し、還付請求権の行使に向けて適切な措置を講じていることを確認する。
- 還付請求権の購入についてのオファーを検討する際には十分に注意する必要があり、また、サプライヤーが同意なしに還付請求権を売却しないように念押しする。
- IEEPA関税に関する判決を踏まえ、今後の取引の価格設定を調整する。政権は1974年通商法第122条に基づき10%のグローバル関税を課す命令を発令しており、また、近日中に新たな関税が課される可能性があることに留意する。
- 不安定な状況が続いていることを踏まえ、契約や契約書様式に変更を加え、(1)関税を負担する事業者は誰か、(2)新たな関税賦課に応じて価格を調整できるかどうか、(3)還付を求める義務と実際に還付を受けた場合に還付金を受領するのは誰か、を明確にすることを検討する。
IEEPA関税については停止が進められているものの、異なる法的根拠に基づく他の重大な関税が引き続き適用されていること、そして大統領が既にIEEPA関税に代わる新たな関税を課す意向を表明していることを念頭に置く必要がある。さらに、既払い関税の還付手続については依然として不透明であり、複雑なものとなる可能性がある。これらすべてが解決されるまでの間、IEEPA関税の影響を受けたサプライチェーンやその他の契約を見直すことで、払い戻しの請求や受け取りに関する権利・義務について把握し、将来的に新たな関税が課される可能性に備えることが重要である。
連邦最高裁判所の判決
連邦最高裁判所の多数意見は、IEEPAは大統領に関税を課す権限を与えるものではない、と結論付けた。また、同裁判所は、IEEPA関税に関する異議申立ては国際貿易裁判所(CIT)の専属管轄権に属することを確認し、そのため、Learning Resources訴訟については、管轄権の欠如を理由に却下すべきとの指示と共に連邦地方裁判所に差し戻した1 。さらに、3人の連邦最高裁判所裁判官(ロバーツ首席裁判官、ゴーサッチ裁判官、バレット裁判官)は、IEEPAが「関税(tariff)」や「義務(duty)」という言葉を使用していないこと、政権が「ほぼ無制限の権限」を主張していることを考慮すると、政権による解釈は重要問題の法理に違反している、と判断した2 。それに対し、カバノー裁判官、トーマス裁判官、アリト裁判官は、IEEPAの「輸入を規制する(regulate . . . importation)」という文言は歴史的に関税についても含意したものであり、また、重要問題の法理は外交問題の文脈では適用されないと主張して、反対意見を示した3 。連邦最高裁判所は、IEEPA関税に基づいて徴収された関税の還付について言及はしたものの、実際の還付の有無やその方法については判示しなかった。
連邦最高裁判所による当該判決から間もなく、2026年2月24日、V.O.S.訴訟の原告らは、CITに対し、すべてのIEEPA関税の恒久的な差し止めを求める恒久的差止命令の申立てをした4 。また、当該原告らは、連邦裁判所にも、この命令を速やかに発令するよう求める申立てをしたが、政府はこれに反対した。3月2日、連邦巡回区控訴裁判所は、政府の反対にもかかわらず、連邦最高裁判所の判決を待つ間審理が保留されていた関税還付訴訟の審理手続をCITが開始することを認める命令を承認した。
影響を受ける関税について
連邦最高裁判所の判決は、IEEPAに基づいて発令されたいわゆる「解放の日」関税(Liberation Day tariffs)にのみ影響を及ぼすことに留意する必要がある。具体的には、連邦最高裁判所は、当初フェンタニル/オピオイドの国家非常事態を踏まえた中国、カナダ、メキシコを対象とした関税(大統領令14193号、14194号、14195号、関連命令)、貿易不均衡緊急事態を根拠に課された全世界10%の「ベースライン関税」や各国固有の「相互」関税率(大統領令14157号および関連命令)を含む、IEEPAに基づいて課された関税のみについて、無効と判断した。
連邦最高裁判所の判決は、他の法令によって課された関税に影響を与えるものではない。例えば、鉄鋼、アルミニウム、自動車、自動車部品などに対する通商拡大法第232条に基づく関税は引き続き有効である。中国製品への関税などの特定の国からの製品を対象とする通商法第301条に基づく関税、通商法第201条に基づくセーフガード関税についても同様である。
さらに、連邦最高裁判所の判決と同じ日に、トランプ大統領は1974年通商法第122条に基づき、輸入品に新たに10%の関税を課すと発表した5 。同法第122条は、大統領が「米国の大規模かつ深刻な国際収支の赤字(large and serious United States balance-of-payments deficits)」に対処するため、一時的な輸入に係る追加料金を課すことを認めている6 。その後、トランプ大統領は同法第122条に基づく関税を15%に引き上げると発表し、また、数多くの適用除外措置を検討してきた。
さらに、政権が1974年通商法第122条および第302条、1962年通商拡大法第232条、1974年通商法第301条、そして1930年関税法第338条7 に基づき追加関税を設定しようと試みる可能性も否定できない。これらの条項では、いずれも、議会または行政機関による手続が義務付けられており、そのような制約が存在することが、政権が当初これらの条文を利用しようとしなかった理由とも考えられる。カバノー裁判官が反対意見で指摘したように、連邦最高裁判所の決定は、これらの代替的な権限を考慮すると、大統領が「誤った法令を選択した」ことを意味するにとどまり、「今後、大統領が関税を発令する権限を実質的に制限するものではない可能性がある」8 。
IEEPA関税の還付方法は依然として不透明
連邦最高裁判所の判決では、既に徴収されたIEEPA関税が還付されるか否か、また、どのように還付されるかについては言及されていない。このことは、カバノー裁判官が反対意見で、「連邦最高裁判所は本日、政府が輸入業者から徴収した数十億ドルを還付すべきかどうか、また、還付すべき場合にはどのように還付すべきかについて、何も述べていない」と言及したとおりである9 。CITは、連邦最高裁判所の判決が確定次第、還付手続をどのように開始するかを決定すると表明している10 。
以前の訴訟において、政府は、IEEPA関税が最終的に違法と判断された場合には、「判決後に発生する利息を含めて原告に返金する(will issue refunds to plaintiffs, including any post-judgment interest that accrues)」ことについて同意していた11 。これは、指定された当事者だけでなく、「現在および将来、同様の立場にある原告(current and future similarly situated plaintiffs)」全員に適用される12 。既に輸入業者から、CITに還付を求める訴訟が900件以上提起されている13 。
IEEPA関税を実際に支払った輸入業者のみが、米国政府に直接還付を求めることができる。しかし、サプライチェーン上の他の事業者においても、還付金を受け取る契約上の権利を有する可能性があり、自らの利益を守るために直ちに措置を講じるべきである。
IEEPA関税の影響を受けた企業が直ちにとるべき次のステップ
米国政府にIEEPA関税の還付を請求できるのは、実際にIEEPA関税を支払った輸入業者のみであるが、サプライチェーン内の他の事業者も、還付を受ける権利があるかどうかを検討すべきである。具体的には、すべてのサプライチェーン内の事業者は、下記に列挙する事項を実施すべきである。
- (価格またはその他の方法で転嫁された可能性もある)IEEPA関税の対象となったサプライチェーン関係を特定し、また、サプライチェーン内のどの事業者がIEEPA関税を支払ったかを特定する。
- 契約書、発注書、受領書、船荷証券、その他の出荷書類、請求書、支払記録など、該当する取引に関する関連文書を保管・収集する。
- 契約書類を精査し、関税を負担した事業者、無効な関税について支払われた金額の還付や相殺に関する条項の有無、サプライヤーに対して還付申請を行うことを義務付ける可能性のある条項の有無を特定する。場合によっては、関税が最初に課された際に実施した分析を再検討する必要がある。当事務所の経験では、過去の契約において、サプライヤーにて関税を吸収し価格を据え置くことが、明示的または黙示的にどの程度規定されていたかは、契約内容によって異なる。さらに、過去1年間の出来事を踏まえ、多くのサプライチェーン関係者は、過去の契約における関税の取り扱いについて合意したり、直近の契約や契約書様式に関税コストに関する条項を盛り込んだりすることで対応している。
- サプライヤーと協議し、還付請求権の行使に向けて適切な措置を講じていることを確認する。
- 還付請求権の購入についてのオファーを検討する際には十分に注意する必要があり、また、サプライヤーが同意なしに還付請求権を売却しないように念押しする。
- IEEPA関税に関する判決を踏まえ、今後の取引の価格設定を調整する。政権は1974年通商法第122条に基づき10%のグローバル関税を課す命令を発令しており、また、近日中に新たな関税が課される可能性があることに留意する。
- 不安定な状況が続いていることを踏まえ、契約や契約書様式に変更を加え、(1)関税を負担する事業者は誰か、(2)新たな関税賦課に応じて価格を調整できるかどうか、(3)還付を求める義務と実際に還付を受けた場合に還付金を受領するのは誰か、を明確にすることを検討する。
[1] Slip Opinionの5ページ目の脚注1
[2] Slip Opinionの8ページから13ページ
[3] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の1ページから63ページ
[4] Memorandum in Support of Plaintiffs' Motion for Permanent Injunctive Relief, V.O.S. Selections, Inc. v. Donald Trump, 1:25-cv-00066, Dkt. No. 72 at 2 (Ct. Int'l Trade Feb. 24, 2026)
[5] Fact Sheet, Fact Sheet: President Donald J. Trump Imposes a Temporary Import Duty to Address Fundamental International Payment Problems (Feb. 20, 2025), https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2026/02/fact-sheet-president-donald-j-trump-imposes-a-temporary-import-duty-to-address-fundamental-international-payment-problems/.
[6] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の27ページ目(19 U.S.C. § 2132(a) を引用)
[7] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の5ページから6ページ(これらの法的根拠を引用)
[8] 同上
[9] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の63ページ目。口頭弁論において、還付手続は「混乱を招く可能性が高い(likely to be a “mess”)」と認められた。Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の6ページ目(口頭弁論記録153~155を引用)
[10] Order, AGS Co. Auto. Sols. v. U.S. Customs & Border Prot., 1:25-cv-255, Dkt. 35 (Ct. Int'l Trade Jan. 14, 2026).
[11] V.O.S. Selections, Fed. Cir. Dkt. No. 6 at 25 (May 29, 2025).
[12] AGS Co. Auto. Sols. v. CBP, No. 1:25-cv-255, Dkt. No. 34 at 2 (Ct. Int'l Trade Jan. 8, 2026)
[13] Memorandum in Support of Plaintiffs' Motion for Permanent Injunctive Relief, V.O.S. Selections, Inc. v. Donald Trump, 1:25-cv-00066, Dkt. No. 72 at 2 (Ct. Int'l Trade Feb. 24, 2026).
脚注
[1] Slip Opinionの5ページ目の脚注1
[2] Slip Opinionの8ページから13ページ
[3] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の1ページから63ページ
[4] Memorandum in Support of Plaintiffs' Motion for Permanent Injunctive Relief, V.O.S. Selections, Inc. v. Donald Trump, 1:25-cv-00066, Dkt. No. 72 at 2 (Ct. Int'l Trade Feb. 24, 2026)
[5] Fact Sheet, Fact Sheet: President Donald J. Trump Imposes a Temporary Import Duty to Address Fundamental International Payment Problems (Feb. 20, 2025), https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2026/02/fact-sheet-president-donald-j-trump-imposes-a-temporary-import-duty-to-address-fundamental-international-payment-problems/.
[6] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の27ページ目(19 U.S.C. § 2132(a) を引用)
[7] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の5ページから6ページ(これらの法的根拠を引用)
[8] 同上
[9] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の63ページ目。口頭弁論において、還付手続は「混乱を招く可能性が高い(likely to be a “mess”)」と認められた。Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の6ページ目(口頭弁論記録153~155を引用)
[10] Order, AGS Co. Auto. Sols. v. U.S. Customs & Border Prot., 1:25-cv-255, Dkt. 35 (Ct. Int'l Trade Jan. 14, 2026).
[11] V.O.S. Selections, Fed. Cir. Dkt. No. 6 at 25 (May 29, 2025).
[12] AGS Co. Auto. Sols. v. CBP, No. 1:25-cv-255, Dkt. No. 34 at 2 (Ct. Int'l Trade Jan. 8, 2026)
[13] Memorandum in Support of Plaintiffs' Motion for Permanent Injunctive Relief, V.O.S. Selections, Inc. v. Donald Trump, 1:25-cv-00066, Dkt. No. 72 at 2 (Ct. Int'l Trade Feb. 24, 2026).
関連弁護士
関連分野
© 2026 Jenner & Block LLP. Attorney Advertising. Jenner & Block LLP is an Illinois Limited Liability Partnership including professional corporations. This publication, presentation, or event is not intended to provide legal advice but to provide information on legal matters and/or firm news of interest to our clients and colleagues. Readers or attendees should seek specific legal advice before taking any action with respect to matters mentioned in this publication or at this event. The attorney responsible for this communication is Brent E. Kidwell, Jenner & Block LLP, 353 N. Clark Street, Chicago, IL 60654-3456. Prior results do not guarantee a similar outcome. Jenner & Block London LLP, an affiliate of Jenner & Block LLP, is a limited liability partnership established under the laws of the State of Delaware, USA and is authorised and regulated by the Solicitors Regulation Authority with SRA number 615729. Information regarding the data we collect and the rights you have over your data can be found in our Privacy Notice. For further inquiries, please contact dataprotection@jenner.com.
Client Alerts
March 2, 2026
By: Debbie Berman, Kate Abendroth, Rachel K. Alpert, David Robbins, Christopher Tompkins, Aaron R. Cooper
連邦最高裁判所は、2026年2月20日、Learning Resources, Inc. v. Trump(事件番号24-1287)およびTrump v. V.O.S. Selections, Inc.(事件番号25-250)において、6対3の多数決で、国際緊急経済権限法(IEEPA)により米国大統領には関税を課す権限が与えられているものではない旨を判示する画期的な判決を下した。同日、トランプ大統領はIEEPAに基づく関税を撤回し、各省庁の長に対し「実務上可能な限り速やかに」これらの関税の徴収を「停止」するよう指示する大統領令を発令した。
IEEPA関税については停止が進められているものの、異なる法的根拠に基づく他の重大な関税が引き続き適用されていること、そして大統領が既にIEEPA関税に代わる新たな関税を課す意向を表明していることを念頭に置く必要がある。さらに、既払い関税の還付手続については依然として不透明であり、複雑なものとなる可能性がある。これらすべてが解決されるまでの間、IEEPA関税の影響を受けたサプライチェーンやその他の契約を見直すことで、払い戻しの請求や受け取りに関する権利・義務について把握し、将来的に新たな関税が課される可能性に備えることが重要である。
連邦最高裁判所の判決
連邦最高裁判所の多数意見は、IEEPAは大統領に関税を課す権限を与えるものではない、と結論付けた。また、同裁判所は、IEEPA関税に関する異議申立ては国際貿易裁判所(CIT)の専属管轄権に属することを確認し、そのため、Learning Resources訴訟については、管轄権の欠如を理由に却下すべきとの指示と共に連邦地方裁判所に差し戻した1 。さらに、3人の連邦最高裁判所裁判官(ロバーツ首席裁判官、ゴーサッチ裁判官、バレット裁判官)は、IEEPAが「関税(tariff)」や「義務(duty)」という言葉を使用していないこと、政権が「ほぼ無制限の権限」を主張していることを考慮すると、政権による解釈は重要問題の法理に違反している、と判断した2 。それに対し、カバノー裁判官、トーマス裁判官、アリト裁判官は、IEEPAの「輸入を規制する(regulate . . . importation)」という文言は歴史的に関税についても含意したものであり、また、重要問題の法理は外交問題の文脈では適用されないと主張して、反対意見を示した3 。連邦最高裁判所は、IEEPA関税に基づいて徴収された関税の還付について言及はしたものの、実際の還付の有無やその方法については判示しなかった。
連邦最高裁判所による当該判決から間もなく、2026年2月24日、V.O.S.訴訟の原告らは、CITに対し、すべてのIEEPA関税の恒久的な差し止めを求める恒久的差止命令の申立てをした4 。また、当該原告らは、連邦裁判所にも、この命令を速やかに発令するよう求める申立てをしたが、政府はこれに反対した。3月2日、連邦巡回区控訴裁判所は、政府の反対にもかかわらず、連邦最高裁判所の判決を待つ間審理が保留されていた関税還付訴訟の審理手続をCITが開始することを認める命令を承認した。
影響を受ける関税について
連邦最高裁判所の判決は、IEEPAに基づいて発令されたいわゆる「解放の日」関税(Liberation Day tariffs)にのみ影響を及ぼすことに留意する必要がある。具体的には、連邦最高裁判所は、当初フェンタニル/オピオイドの国家非常事態を踏まえた中国、カナダ、メキシコを対象とした関税(大統領令14193号、14194号、14195号、関連命令)、貿易不均衡緊急事態を根拠に課された全世界10%の「ベースライン関税」や各国固有の「相互」関税率(大統領令14157号および関連命令)を含む、IEEPAに基づいて課された関税のみについて、無効と判断した。
連邦最高裁判所の判決は、他の法令によって課された関税に影響を与えるものではない。例えば、鉄鋼、アルミニウム、自動車、自動車部品などに対する通商拡大法第232条に基づく関税は引き続き有効である。中国製品への関税などの特定の国からの製品を対象とする通商法第301条に基づく関税、通商法第201条に基づくセーフガード関税についても同様である。
さらに、連邦最高裁判所の判決と同じ日に、トランプ大統領は1974年通商法第122条に基づき、輸入品に新たに10%の関税を課すと発表した5 。同法第122条は、大統領が「米国の大規模かつ深刻な国際収支の赤字(large and serious United States balance-of-payments deficits)」に対処するため、一時的な輸入に係る追加料金を課すことを認めている6 。その後、トランプ大統領は同法第122条に基づく関税を15%に引き上げると発表し、また、数多くの適用除外措置を検討してきた。
さらに、政権が1974年通商法第122条および第302条、1962年通商拡大法第232条、1974年通商法第301条、そして1930年関税法第338条7 に基づき追加関税を設定しようと試みる可能性も否定できない。これらの条項では、いずれも、議会または行政機関による手続が義務付けられており、そのような制約が存在することが、政権が当初これらの条文を利用しようとしなかった理由とも考えられる。カバノー裁判官が反対意見で指摘したように、連邦最高裁判所の決定は、これらの代替的な権限を考慮すると、大統領が「誤った法令を選択した」ことを意味するにとどまり、「今後、大統領が関税を発令する権限を実質的に制限するものではない可能性がある」8 。
IEEPA関税の還付方法は依然として不透明
連邦最高裁判所の判決では、既に徴収されたIEEPA関税が還付されるか否か、また、どのように還付されるかについては言及されていない。このことは、カバノー裁判官が反対意見で、「連邦最高裁判所は本日、政府が輸入業者から徴収した数十億ドルを還付すべきかどうか、また、還付すべき場合にはどのように還付すべきかについて、何も述べていない」と言及したとおりである9 。CITは、連邦最高裁判所の判決が確定次第、還付手続をどのように開始するかを決定すると表明している10 。
以前の訴訟において、政府は、IEEPA関税が最終的に違法と判断された場合には、「判決後に発生する利息を含めて原告に返金する(will issue refunds to plaintiffs, including any post-judgment interest that accrues)」ことについて同意していた11 。これは、指定された当事者だけでなく、「現在および将来、同様の立場にある原告(current and future similarly situated plaintiffs)」全員に適用される12 。既に輸入業者から、CITに還付を求める訴訟が900件以上提起されている13 。
IEEPA関税を実際に支払った輸入業者のみが、米国政府に直接還付を求めることができる。しかし、サプライチェーン上の他の事業者においても、還付金を受け取る契約上の権利を有する可能性があり、自らの利益を守るために直ちに措置を講じるべきである。
IEEPA関税の影響を受けた企業が直ちにとるべき次のステップ
米国政府にIEEPA関税の還付を請求できるのは、実際にIEEPA関税を支払った輸入業者のみであるが、サプライチェーン内の他の事業者も、還付を受ける権利があるかどうかを検討すべきである。具体的には、すべてのサプライチェーン内の事業者は、下記に列挙する事項を実施すべきである。
- (価格またはその他の方法で転嫁された可能性もある)IEEPA関税の対象となったサプライチェーン関係を特定し、また、サプライチェーン内のどの事業者がIEEPA関税を支払ったかを特定する。
- 契約書、発注書、受領書、船荷証券、その他の出荷書類、請求書、支払記録など、該当する取引に関する関連文書を保管・収集する。
- 契約書類を精査し、関税を負担した事業者、無効な関税について支払われた金額の還付や相殺に関する条項の有無、サプライヤーに対して還付申請を行うことを義務付ける可能性のある条項の有無を特定する。場合によっては、関税が最初に課された際に実施した分析を再検討する必要がある。当事務所の経験では、過去の契約において、サプライヤーにて関税を吸収し価格を据え置くことが、明示的または黙示的にどの程度規定されていたかは、契約内容によって異なる。さらに、過去1年間の出来事を踏まえ、多くのサプライチェーン関係者は、過去の契約における関税の取り扱いについて合意したり、直近の契約や契約書様式に関税コストに関する条項を盛り込んだりすることで対応している。
- サプライヤーと協議し、還付請求権の行使に向けて適切な措置を講じていることを確認する。
- 還付請求権の購入についてのオファーを検討する際には十分に注意する必要があり、また、サプライヤーが同意なしに還付請求権を売却しないように念押しする。
- IEEPA関税に関する判決を踏まえ、今後の取引の価格設定を調整する。政権は1974年通商法第122条に基づき10%のグローバル関税を課す命令を発令しており、また、近日中に新たな関税が課される可能性があることに留意する。
- 不安定な状況が続いていることを踏まえ、契約や契約書様式に変更を加え、(1)関税を負担する事業者は誰か、(2)新たな関税賦課に応じて価格を調整できるかどうか、(3)還付を求める義務と実際に還付を受けた場合に還付金を受領するのは誰か、を明確にすることを検討する。
IEEPA関税については停止が進められているものの、異なる法的根拠に基づく他の重大な関税が引き続き適用されていること、そして大統領が既にIEEPA関税に代わる新たな関税を課す意向を表明していることを念頭に置く必要がある。さらに、既払い関税の還付手続については依然として不透明であり、複雑なものとなる可能性がある。これらすべてが解決されるまでの間、IEEPA関税の影響を受けたサプライチェーンやその他の契約を見直すことで、払い戻しの請求や受け取りに関する権利・義務について把握し、将来的に新たな関税が課される可能性に備えることが重要である。
連邦最高裁判所の判決
連邦最高裁判所の多数意見は、IEEPAは大統領に関税を課す権限を与えるものではない、と結論付けた。また、同裁判所は、IEEPA関税に関する異議申立ては国際貿易裁判所(CIT)の専属管轄権に属することを確認し、そのため、Learning Resources訴訟については、管轄権の欠如を理由に却下すべきとの指示と共に連邦地方裁判所に差し戻した1 。さらに、3人の連邦最高裁判所裁判官(ロバーツ首席裁判官、ゴーサッチ裁判官、バレット裁判官)は、IEEPAが「関税(tariff)」や「義務(duty)」という言葉を使用していないこと、政権が「ほぼ無制限の権限」を主張していることを考慮すると、政権による解釈は重要問題の法理に違反している、と判断した2 。それに対し、カバノー裁判官、トーマス裁判官、アリト裁判官は、IEEPAの「輸入を規制する(regulate . . . importation)」という文言は歴史的に関税についても含意したものであり、また、重要問題の法理は外交問題の文脈では適用されないと主張して、反対意見を示した3 。連邦最高裁判所は、IEEPA関税に基づいて徴収された関税の還付について言及はしたものの、実際の還付の有無やその方法については判示しなかった。
連邦最高裁判所による当該判決から間もなく、2026年2月24日、V.O.S.訴訟の原告らは、CITに対し、すべてのIEEPA関税の恒久的な差し止めを求める恒久的差止命令の申立てをした4 。また、当該原告らは、連邦裁判所にも、この命令を速やかに発令するよう求める申立てをしたが、政府はこれに反対した。3月2日、連邦巡回区控訴裁判所は、政府の反対にもかかわらず、連邦最高裁判所の判決を待つ間審理が保留されていた関税還付訴訟の審理手続をCITが開始することを認める命令を承認した。
影響を受ける関税について
連邦最高裁判所の判決は、IEEPAに基づいて発令されたいわゆる「解放の日」関税(Liberation Day tariffs)にのみ影響を及ぼすことに留意する必要がある。具体的には、連邦最高裁判所は、当初フェンタニル/オピオイドの国家非常事態を踏まえた中国、カナダ、メキシコを対象とした関税(大統領令14193号、14194号、14195号、関連命令)、貿易不均衡緊急事態を根拠に課された全世界10%の「ベースライン関税」や各国固有の「相互」関税率(大統領令14157号および関連命令)を含む、IEEPAに基づいて課された関税のみについて、無効と判断した。
連邦最高裁判所の判決は、他の法令によって課された関税に影響を与えるものではない。例えば、鉄鋼、アルミニウム、自動車、自動車部品などに対する通商拡大法第232条に基づく関税は引き続き有効である。中国製品への関税などの特定の国からの製品を対象とする通商法第301条に基づく関税、通商法第201条に基づくセーフガード関税についても同様である。
さらに、連邦最高裁判所の判決と同じ日に、トランプ大統領は1974年通商法第122条に基づき、輸入品に新たに10%の関税を課すと発表した5 。同法第122条は、大統領が「米国の大規模かつ深刻な国際収支の赤字(large and serious United States balance-of-payments deficits)」に対処するため、一時的な輸入に係る追加料金を課すことを認めている6 。その後、トランプ大統領は同法第122条に基づく関税を15%に引き上げると発表し、また、数多くの適用除外措置を検討してきた。
さらに、政権が1974年通商法第122条および第302条、1962年通商拡大法第232条、1974年通商法第301条、そして1930年関税法第338条7 に基づき追加関税を設定しようと試みる可能性も否定できない。これらの条項では、いずれも、議会または行政機関による手続が義務付けられており、そのような制約が存在することが、政権が当初これらの条文を利用しようとしなかった理由とも考えられる。カバノー裁判官が反対意見で指摘したように、連邦最高裁判所の決定は、これらの代替的な権限を考慮すると、大統領が「誤った法令を選択した」ことを意味するにとどまり、「今後、大統領が関税を発令する権限を実質的に制限するものではない可能性がある」8 。
IEEPA関税の還付方法は依然として不透明
連邦最高裁判所の判決では、既に徴収されたIEEPA関税が還付されるか否か、また、どのように還付されるかについては言及されていない。このことは、カバノー裁判官が反対意見で、「連邦最高裁判所は本日、政府が輸入業者から徴収した数十億ドルを還付すべきかどうか、また、還付すべき場合にはどのように還付すべきかについて、何も述べていない」と言及したとおりである9 。CITは、連邦最高裁判所の判決が確定次第、還付手続をどのように開始するかを決定すると表明している10 。
以前の訴訟において、政府は、IEEPA関税が最終的に違法と判断された場合には、「判決後に発生する利息を含めて原告に返金する(will issue refunds to plaintiffs, including any post-judgment interest that accrues)」ことについて同意していた11 。これは、指定された当事者だけでなく、「現在および将来、同様の立場にある原告(current and future similarly situated plaintiffs)」全員に適用される12 。既に輸入業者から、CITに還付を求める訴訟が900件以上提起されている13 。
IEEPA関税を実際に支払った輸入業者のみが、米国政府に直接還付を求めることができる。しかし、サプライチェーン上の他の事業者においても、還付金を受け取る契約上の権利を有する可能性があり、自らの利益を守るために直ちに措置を講じるべきである。
IEEPA関税の影響を受けた企業が直ちにとるべき次のステップ
米国政府にIEEPA関税の還付を請求できるのは、実際にIEEPA関税を支払った輸入業者のみであるが、サプライチェーン内の他の事業者も、還付を受ける権利があるかどうかを検討すべきである。具体的には、すべてのサプライチェーン内の事業者は、下記に列挙する事項を実施すべきである。
- (価格またはその他の方法で転嫁された可能性もある)IEEPA関税の対象となったサプライチェーン関係を特定し、また、サプライチェーン内のどの事業者がIEEPA関税を支払ったかを特定する。
- 契約書、発注書、受領書、船荷証券、その他の出荷書類、請求書、支払記録など、該当する取引に関する関連文書を保管・収集する。
- 契約書類を精査し、関税を負担した事業者、無効な関税について支払われた金額の還付や相殺に関する条項の有無、サプライヤーに対して還付申請を行うことを義務付ける可能性のある条項の有無を特定する。場合によっては、関税が最初に課された際に実施した分析を再検討する必要がある。当事務所の経験では、過去の契約において、サプライヤーにて関税を吸収し価格を据え置くことが、明示的または黙示的にどの程度規定されていたかは、契約内容によって異なる。さらに、過去1年間の出来事を踏まえ、多くのサプライチェーン関係者は、過去の契約における関税の取り扱いについて合意したり、直近の契約や契約書様式に関税コストに関する条項を盛り込んだりすることで対応している。
- サプライヤーと協議し、還付請求権の行使に向けて適切な措置を講じていることを確認する。
- 還付請求権の購入についてのオファーを検討する際には十分に注意する必要があり、また、サプライヤーが同意なしに還付請求権を売却しないように念押しする。
- IEEPA関税に関する判決を踏まえ、今後の取引の価格設定を調整する。政権は1974年通商法第122条に基づき10%のグローバル関税を課す命令を発令しており、また、近日中に新たな関税が課される可能性があることに留意する。
- 不安定な状況が続いていることを踏まえ、契約や契約書様式に変更を加え、(1)関税を負担する事業者は誰か、(2)新たな関税賦課に応じて価格を調整できるかどうか、(3)還付を求める義務と実際に還付を受けた場合に還付金を受領するのは誰か、を明確にすることを検討する。
[1] Slip Opinionの5ページ目の脚注1
[2] Slip Opinionの8ページから13ページ
[3] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の1ページから63ページ
[4] Memorandum in Support of Plaintiffs' Motion for Permanent Injunctive Relief, V.O.S. Selections, Inc. v. Donald Trump, 1:25-cv-00066, Dkt. No. 72 at 2 (Ct. Int'l Trade Feb. 24, 2026)
[5] Fact Sheet, Fact Sheet: President Donald J. Trump Imposes a Temporary Import Duty to Address Fundamental International Payment Problems (Feb. 20, 2025), https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2026/02/fact-sheet-president-donald-j-trump-imposes-a-temporary-import-duty-to-address-fundamental-international-payment-problems/.
[6] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の27ページ目(19 U.S.C. § 2132(a) を引用)
[7] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の5ページから6ページ(これらの法的根拠を引用)
[8] 同上
[9] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の63ページ目。口頭弁論において、還付手続は「混乱を招く可能性が高い(likely to be a “mess”)」と認められた。Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の6ページ目(口頭弁論記録153~155を引用)
[10] Order, AGS Co. Auto. Sols. v. U.S. Customs & Border Prot., 1:25-cv-255, Dkt. 35 (Ct. Int'l Trade Jan. 14, 2026).
[11] V.O.S. Selections, Fed. Cir. Dkt. No. 6 at 25 (May 29, 2025).
[12] AGS Co. Auto. Sols. v. CBP, No. 1:25-cv-255, Dkt. No. 34 at 2 (Ct. Int'l Trade Jan. 8, 2026)
[13] Memorandum in Support of Plaintiffs' Motion for Permanent Injunctive Relief, V.O.S. Selections, Inc. v. Donald Trump, 1:25-cv-00066, Dkt. No. 72 at 2 (Ct. Int'l Trade Feb. 24, 2026).
脚注
[1] Slip Opinionの5ページ目の脚注1
[2] Slip Opinionの8ページから13ページ
[3] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の1ページから63ページ
[4] Memorandum in Support of Plaintiffs' Motion for Permanent Injunctive Relief, V.O.S. Selections, Inc. v. Donald Trump, 1:25-cv-00066, Dkt. No. 72 at 2 (Ct. Int'l Trade Feb. 24, 2026)
[5] Fact Sheet, Fact Sheet: President Donald J. Trump Imposes a Temporary Import Duty to Address Fundamental International Payment Problems (Feb. 20, 2025), https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2026/02/fact-sheet-president-donald-j-trump-imposes-a-temporary-import-duty-to-address-fundamental-international-payment-problems/.
[6] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の27ページ目(19 U.S.C. § 2132(a) を引用)
[7] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の5ページから6ページ(これらの法的根拠を引用)
[8] 同上
[9] Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の63ページ目。口頭弁論において、還付手続は「混乱を招く可能性が高い(likely to be a “mess”)」と認められた。Slip Opinion(カバノー裁判官、反対意見)の6ページ目(口頭弁論記録153~155を引用)
[10] Order, AGS Co. Auto. Sols. v. U.S. Customs & Border Prot., 1:25-cv-255, Dkt. 35 (Ct. Int'l Trade Jan. 14, 2026).
[11] V.O.S. Selections, Fed. Cir. Dkt. No. 6 at 25 (May 29, 2025).
[12] AGS Co. Auto. Sols. v. CBP, No. 1:25-cv-255, Dkt. No. 34 at 2 (Ct. Int'l Trade Jan. 8, 2026)
[13] Memorandum in Support of Plaintiffs' Motion for Permanent Injunctive Relief, V.O.S. Selections, Inc. v. Donald Trump, 1:25-cv-00066, Dkt. No. 72 at 2 (Ct. Int'l Trade Feb. 24, 2026).
関連弁護士
関連分野
© 2026 Jenner & Block LLP. Attorney Advertising. Jenner & Block LLP is an Illinois Limited Liability Partnership including professional corporations. This publication, presentation, or event is not intended to provide legal advice but to provide information on legal matters and/or firm news of interest to our clients and colleagues. Readers or attendees should seek specific legal advice before taking any action with respect to matters mentioned in this publication or at this event. The attorney responsible for this communication is Brent E. Kidwell, Jenner & Block LLP, 353 N. Clark Street, Chicago, IL 60654-3456. Prior results do not guarantee a similar outcome. Jenner & Block London LLP, an affiliate of Jenner & Block LLP, is a limited liability partnership established under the laws of the State of Delaware, USA and is authorised and regulated by the Solicitors Regulation Authority with SRA number 615729. Information regarding the data we collect and the rights you have over your data can be found in our Privacy Notice. For further inquiries, please contact dataprotection@jenner.com.
ニュース
Publications
In New York Law Journal, The True Lender Doctrine and the OppFi Decision
Partners Jeremy Creelan, Michael Ross, Megan Poetzel, and Laurel Loomis Rimon, and Associate Molly Oberstein-Allen authored an article for the New York Law Journal examining the "True Lender" doctrine in light of a May 2026 California decision that provides the most detailed judicial framework to date for evaluating bank-nonbank lending partnerships.
July 1, 2026
Event
Partner Michael Vernick to Speak at NACUA's 2026 Annual Conference
On July 1, Partner Michael Vernick will speak on a panel at the National Association of College and University Attorneys (NACUA) 2026 Annual Conference in Nashville.
July 1, 2026
Publications
In Employee Relations Law Journal: What Happens When ERISA Disability Deadlines Slip
Partner Joseph Torres along with Associates Emma O'Connor and Christopher LeWarne, authored an article for the Employee Relations Law Journal analyzing a significant Fourth Circuit decision with substantial consequences for ERISA disability plan administrators.
June 23, 2026