銀行とフィンテック企業の提携に関する最新情報:米国金融規制当局、主要リスク管理ガイダンスを最終決定
2023年6月6日、米国金融規制当局は、銀行がフィンテック企業を含むサードパーティとのリスク管理慣行を確立する際に当局が銀行に期待する内容を詳述した、サードパーティとの関係・リスク管理に関する規制当局間ガイダンスの最終版を発表した。同ガイダンスでは、フィンテック企業やその他のサードパーティとの関係ライフサイクルの各局面における健全なリスク管理をサポートするための事例が取り上げられている。
(1) 計画:銀行は、サードパーティとの関係に入る前に、サードパーティが顧客に与え得る影響を評価したり、適切な監督・管理を提供する銀行の能力を判断したりすることにより、リスク管理の方法を評価・検討すべきである。
(2) デューデリジェンスと選定:銀行は、サードパーティについて、期待通りに業務を遂行し、銀行組織のポリシーを遵守し、適用されるすべての法律、規則、行動を遵守する能力を評価すべきである。
(3) 契約交渉:銀行は、効果的なリスク管理と監督を促進し、かつ、各当事者の権利・義務の明確化を含め両当事者が何を期待し何に責任を負うかを明示する契約条項について、交渉すべきである。
(4) 継続的なモニタリング:銀行は、サードパーティとの関係の存続期間を通じて、サードパーティとの関係とサードパーティが行う業務のリスクレベルと複雑さに応じた内容のモニタリングを、定期的または継続的に実施すべきである。
(5) 終了:銀行は、業務が他のサードパーティに移行した場合、社内で行われるようになった場合、または、中止された場合は、効率的な方法でサードパーティとの関係を終了すべきである。
サードパーティとの関係のライフサイクルを通じて、さらに以下の3つのガバナンスのカテゴリーが検討されるべきである。(1)取締役会および経営陣レベルでの監督と説明責任、(2)銀行のリスク管理ガバナンスの適切性を評価するための定期的な独立のレビュー、(3)銀行のリスク管理プロセスとサードパーティとの関係に関する適切な文書化と報告。
これはフィンテック企業にとって何を意味するのか?
銀行がデューディリジェンスを実施し、契約交渉の過程で下請業者への監督を強化し、継続的なモニタリングの一環としてフィンテック企業の管理体制を直接検査するようになると、提携先のフィンテック企業は、銀行からリスク管理のプロセスに関する広範な情報を求められるようになる可能性がある。また、フィンテック企業自体が、銀行の機能や業務を代理して行う者として、監督当局の検査の対象になる可能性もある。
さらに、コンプライアンスギャップ(企業のコンプライアンス体制が法令や規制に違反している状態)は、銀行とフィンテック企業の提携関係が規制当局による取締りの対象となるリスクを増大させる可能性を有する。例えば、アンチマネーロンダリング(AML)コンプライアンスにより、包括的なコンプライアンス体制、取引のモニタリング、疑わしい取引の報告(SARs)が求められているところ、同コンプライアンスにおけるギャップは、重大な欠陥がある場合、重大な罰則や刑事告発につながる可能性がある。その他にも、不公正・詐欺的・濫用的な行為または慣行(UDAAP)に対する取締りを含む規制執行活動の増加に伴い、制裁スクリーニングや顧客からの苦情・問合せ処理がリスク領域に含まれる。銀行とフィンテック企業の提携が拡大するにつれて、コンプライアンスギャップや取締り活動の増加のリスクも高まっている。
この記事は英文の記事の要約版となります。また、この記事はJenner & Blockニュースレターに掲載されています。
(1) 計画:銀行は、サードパーティとの関係に入る前に、サードパーティが顧客に与え得る影響を評価したり、適切な監督・管理を提供する銀行の能力を判断したりすることにより、リスク管理の方法を評価・検討すべきである。
(2) デューデリジェンスと選定:銀行は、サードパーティについて、期待通りに業務を遂行し、銀行組織のポリシーを遵守し、適用されるすべての法律、規則、行動を遵守する能力を評価すべきである。
(3) 契約交渉:銀行は、効果的なリスク管理と監督を促進し、かつ、各当事者の権利・義務の明確化を含め両当事者が何を期待し何に責任を負うかを明示する契約条項について、交渉すべきである。
(4) 継続的なモニタリング:銀行は、サードパーティとの関係の存続期間を通じて、サードパーティとの関係とサードパーティが行う業務のリスクレベルと複雑さに応じた内容のモニタリングを、定期的または継続的に実施すべきである。
(5) 終了:銀行は、業務が他のサードパーティに移行した場合、社内で行われるようになった場合、または、中止された場合は、効率的な方法でサードパーティとの関係を終了すべきである。
サードパーティとの関係のライフサイクルを通じて、さらに以下の3つのガバナンスのカテゴリーが検討されるべきである。(1)取締役会および経営陣レベルでの監督と説明責任、(2)銀行のリスク管理ガバナンスの適切性を評価するための定期的な独立のレビュー、(3)銀行のリスク管理プロセスとサードパーティとの関係に関する適切な文書化と報告。
これはフィンテック企業にとって何を意味するのか?
銀行がデューディリジェンスを実施し、契約交渉の過程で下請業者への監督を強化し、継続的なモニタリングの一環としてフィンテック企業の管理体制を直接検査するようになると、提携先のフィンテック企業は、銀行からリスク管理のプロセスに関する広範な情報を求められるようになる可能性がある。また、フィンテック企業自体が、銀行の機能や業務を代理して行う者として、監督当局の検査の対象になる可能性もある。
さらに、コンプライアンスギャップ(企業のコンプライアンス体制が法令や規制に違反している状態)は、銀行とフィンテック企業の提携関係が規制当局による取締りの対象となるリスクを増大させる可能性を有する。例えば、アンチマネーロンダリング(AML)コンプライアンスにより、包括的なコンプライアンス体制、取引のモニタリング、疑わしい取引の報告(SARs)が求められているところ、同コンプライアンスにおけるギャップは、重大な欠陥がある場合、重大な罰則や刑事告発につながる可能性がある。その他にも、不公正・詐欺的・濫用的な行為または慣行(UDAAP)に対する取締りを含む規制執行活動の増加に伴い、制裁スクリーニングや顧客からの苦情・問合せ処理がリスク領域に含まれる。銀行とフィンテック企業の提携が拡大するにつれて、コンプライアンスギャップや取締り活動の増加のリスクも高まっている。
この記事は英文の記事の要約版となります。また、この記事はJenner & Blockニュースレターに掲載されています。
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© 2026 Jenner & Block LLP. Attorney Advertising. Jenner & Block LLP is an Illinois Limited Liability Partnership including professional corporations. This publication, presentation, or event is not intended to provide legal advice but to provide information on legal matters and/or firm news of interest to our clients and colleagues. Readers or attendees should seek specific legal advice before taking any action with respect to matters mentioned in this publication or at this event. The attorney responsible for this communication is Brent E. Kidwell, Jenner & Block LLP, 353 N. Clark Street, Chicago, IL 60654-3456. Prior results do not guarantee a similar outcome. Jenner & Block London LLP, an affiliate of Jenner & Block LLP, is a limited liability partnership established under the laws of the State of Delaware, USA and is authorised and regulated by the Solicitors Regulation Authority with SRA number 615729. Information regarding the data we collect and the rights you have over your data can be found in our Privacy Notice. For further inquiries, please contact dataprotection@jenner.com.
2023年6月6日、米国金融規制当局は、銀行がフィンテック企業を含むサードパーティとのリスク管理慣行を確立する際に当局が銀行に期待する内容を詳述した、サードパーティとの関係・リスク管理に関する規制当局間ガイダンスの最終版を発表した。同ガイダンスでは、フィンテック企業やその他のサードパーティとの関係ライフサイクルの各局面における健全なリスク管理をサポートするための事例が取り上げられている。
(1) 計画:銀行は、サードパーティとの関係に入る前に、サードパーティが顧客に与え得る影響を評価したり、適切な監督・管理を提供する銀行の能力を判断したりすることにより、リスク管理の方法を評価・検討すべきである。
(2) デューデリジェンスと選定:銀行は、サードパーティについて、期待通りに業務を遂行し、銀行組織のポリシーを遵守し、適用されるすべての法律、規則、行動を遵守する能力を評価すべきである。
(3) 契約交渉:銀行は、効果的なリスク管理と監督を促進し、かつ、各当事者の権利・義務の明確化を含め両当事者が何を期待し何に責任を負うかを明示する契約条項について、交渉すべきである。
(4) 継続的なモニタリング:銀行は、サードパーティとの関係の存続期間を通じて、サードパーティとの関係とサードパーティが行う業務のリスクレベルと複雑さに応じた内容のモニタリングを、定期的または継続的に実施すべきである。
(5) 終了:銀行は、業務が他のサードパーティに移行した場合、社内で行われるようになった場合、または、中止された場合は、効率的な方法でサードパーティとの関係を終了すべきである。
サードパーティとの関係のライフサイクルを通じて、さらに以下の3つのガバナンスのカテゴリーが検討されるべきである。(1)取締役会および経営陣レベルでの監督と説明責任、(2)銀行のリスク管理ガバナンスの適切性を評価するための定期的な独立のレビュー、(3)銀行のリスク管理プロセスとサードパーティとの関係に関する適切な文書化と報告。
これはフィンテック企業にとって何を意味するのか?
銀行がデューディリジェンスを実施し、契約交渉の過程で下請業者への監督を強化し、継続的なモニタリングの一環としてフィンテック企業の管理体制を直接検査するようになると、提携先のフィンテック企業は、銀行からリスク管理のプロセスに関する広範な情報を求められるようになる可能性がある。また、フィンテック企業自体が、銀行の機能や業務を代理して行う者として、監督当局の検査の対象になる可能性もある。
さらに、コンプライアンスギャップ(企業のコンプライアンス体制が法令や規制に違反している状態)は、銀行とフィンテック企業の提携関係が規制当局による取締りの対象となるリスクを増大させる可能性を有する。例えば、アンチマネーロンダリング(AML)コンプライアンスにより、包括的なコンプライアンス体制、取引のモニタリング、疑わしい取引の報告(SARs)が求められているところ、同コンプライアンスにおけるギャップは、重大な欠陥がある場合、重大な罰則や刑事告発につながる可能性がある。その他にも、不公正・詐欺的・濫用的な行為または慣行(UDAAP)に対する取締りを含む規制執行活動の増加に伴い、制裁スクリーニングや顧客からの苦情・問合せ処理がリスク領域に含まれる。銀行とフィンテック企業の提携が拡大するにつれて、コンプライアンスギャップや取締り活動の増加のリスクも高まっている。
この記事は英文の記事の要約版となります。また、この記事はJenner & Blockニュースレターに掲載されています。
(1) 計画:銀行は、サードパーティとの関係に入る前に、サードパーティが顧客に与え得る影響を評価したり、適切な監督・管理を提供する銀行の能力を判断したりすることにより、リスク管理の方法を評価・検討すべきである。
(2) デューデリジェンスと選定:銀行は、サードパーティについて、期待通りに業務を遂行し、銀行組織のポリシーを遵守し、適用されるすべての法律、規則、行動を遵守する能力を評価すべきである。
(3) 契約交渉:銀行は、効果的なリスク管理と監督を促進し、かつ、各当事者の権利・義務の明確化を含め両当事者が何を期待し何に責任を負うかを明示する契約条項について、交渉すべきである。
(4) 継続的なモニタリング:銀行は、サードパーティとの関係の存続期間を通じて、サードパーティとの関係とサードパーティが行う業務のリスクレベルと複雑さに応じた内容のモニタリングを、定期的または継続的に実施すべきである。
(5) 終了:銀行は、業務が他のサードパーティに移行した場合、社内で行われるようになった場合、または、中止された場合は、効率的な方法でサードパーティとの関係を終了すべきである。
サードパーティとの関係のライフサイクルを通じて、さらに以下の3つのガバナンスのカテゴリーが検討されるべきである。(1)取締役会および経営陣レベルでの監督と説明責任、(2)銀行のリスク管理ガバナンスの適切性を評価するための定期的な独立のレビュー、(3)銀行のリスク管理プロセスとサードパーティとの関係に関する適切な文書化と報告。
これはフィンテック企業にとって何を意味するのか?
銀行がデューディリジェンスを実施し、契約交渉の過程で下請業者への監督を強化し、継続的なモニタリングの一環としてフィンテック企業の管理体制を直接検査するようになると、提携先のフィンテック企業は、銀行からリスク管理のプロセスに関する広範な情報を求められるようになる可能性がある。また、フィンテック企業自体が、銀行の機能や業務を代理して行う者として、監督当局の検査の対象になる可能性もある。
さらに、コンプライアンスギャップ(企業のコンプライアンス体制が法令や規制に違反している状態)は、銀行とフィンテック企業の提携関係が規制当局による取締りの対象となるリスクを増大させる可能性を有する。例えば、アンチマネーロンダリング(AML)コンプライアンスにより、包括的なコンプライアンス体制、取引のモニタリング、疑わしい取引の報告(SARs)が求められているところ、同コンプライアンスにおけるギャップは、重大な欠陥がある場合、重大な罰則や刑事告発につながる可能性がある。その他にも、不公正・詐欺的・濫用的な行為または慣行(UDAAP)に対する取締りを含む規制執行活動の増加に伴い、制裁スクリーニングや顧客からの苦情・問合せ処理がリスク領域に含まれる。銀行とフィンテック企業の提携が拡大するにつれて、コンプライアンスギャップや取締り活動の増加のリスクも高まっている。
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